【患者の権利を守る医療 その4】
特定非営利活動法人 明日の歯科医療を創る会POS
歯科医療ネットワーク メールマガジン 2005.05.09号
患者中心の歯科医療が2つの要素として、患者の期待に添った医療・患者の権利を守る医療として展開されるとしたならばそれはどのような医療システムであるのでしょうか。今日まで展開されている歯科医療システムはパターナリズムを医療展開の倫理基盤とし、保険制度の特徴を考慮してより効率的に収益性を追求した医療システムであったと考えられます。この中では患者の期待を聴き取るための時間の確保や、患者の意向を軸とした医療支援が行える状況にはありません。医療者の価値観に基づき、顕在化させた歯科的な問題を患者に説明した上で、治療の必要性を説得し、コンプライアンスに基づく行動を患者に促し、善意に基づいた誘導を行うものでした。そこで患者中心の歯科医療を展開するシステムとして予防型総合歯科医療というシステムが確立されました。このシステムは以下のような特徴を持っています![]() |
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先ず大切な要件は、患者の期待に添った医療であるという側面です。このシステムでは生涯にわたり歯を失うことなく使い続けることを目的とし、そのための要素が適切な手順で展開されています。そして大きな特徴は、本格的な医療介入の前に患者中心の歯科医療が持ち合わせなければならない2つの要素(患者の権利擁護と患者の期待の明確化)を達成するプロセスを持っていることです。このプロセスは以下のような手順で展開されます
![]() 具体的な医療介入は、生涯にわたり患者の健康が維持されるという結果を得るための内容を備えています。それは大きく3つのステップでの展開となります |
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![]() このような手順で展開される予防型総合歯科医療は、患者個々の期待や事情に即した個別のプログラムとして 展開され、さらに患者の個々の期待をまかなうものなのです。 |