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歯科医療ネットワーク メールマガジン
患者中心の歯科医療
【予防型総合歯科医療】
予防型総合歯科医療の効果
予防型総合歯科医療の効果
予防型総合歯科医療の普及は、歯科医療におけるステークホルダー全てに良質の効果をもたらすシステムなのです。
予防型総合歯科医療に対する評価は、歯科医療に携わる歯科医師・患者・スタッフ・歯科関連業者などの支援者に、どの様な効果をもたらすかについて検証することから行ないます。

歯科医師・経営者に対する効果
歯科医師に対してです。歯科医師に対する効果を評価するに当たっては、医療者としてと経営者としての2つの部分について考える事が大切です

【 医療者としての歯科医師にもたらす効果】
@良質の医療が供給できる
歯科医師として学んできたことは、問題を抱えて来院した患者さんに対してベストの内容が提供できる事が歯科医療者として最大の遣り甲斐と充実であり社会貢献となる
A良質の医療結果が獲得できる
歯科的疾患の特徴である生活習慣性疾患、慢性疾患、患者個々のQOLに深く関わる疾患においては、患者の自発的健康獲得行動の惹起が必要ですが、この医療システムを遂行することにより、患者のアドヒアランスに基づく行動が期待できます。これにより、患者のセルフケアが良好に継続され、結果として良質の医療結果が獲得できます。

【経営者としての歯科医師にもたらす効果
@付加価値の高い治療が提供でき収益性が向上する
患者が良質の医療とはいかなるものかを知ることにより、医療サービスに対する選択基準が変化し、結果として取替えがない自分の体に対する処置方法としてより質が高く付加価値の高い医療サービスを選択するようになります。
Aメンテナンスに通う患者が増え、ケアプログラムによる一定の収益性が見込める
患者の期待は「生涯にわたり歯を健康に保つこと」に集約されていくため、このための医療サービスを選択するようになります。歯科的疾患は、メンテナンスすることにより健康な状態を維持する事が出来ることから、定期的にメンテナンスに通院する行動が定着し、歯科衛生士がメンテナンスに関与することによる収益性が向上します。
B患者の期待を軸とした展開から患者のCSが向上する
患者はシステム展開のカウンセリングとガイダンスのコミュニケーションを積み上げていくことにより、患者自身が主体となって受け入れられていることにより、今までにない経験を持つことになる。これは医療者とのラポールがより強く形成される結果をもたらすこととなるが 同時に患者の満足度も上昇します。
C現行の医療システムとの違いから、差別化が進む
今までの医療サービスでは経験する事が出来なかった、医療者にしっかりと受けとめてもらえていると言う満足度は明確な差別化要因です。合わせてシステム展開時に提供される検査結果報告書・治療計画書・スケジュール表・見積書などは、それ自体が明確な差別化のツールとしてPRされることとなります。
患者の受け取る効果
予防型総合歯科医療の実現により、良質の医療を安心して選択する事ができ、さらにその医療サービスの結果が長期にわたり安定し、患者の健康な口がもたらす豊かな生活を維持することに貢献する点です。

歯科医療の価値は、単に良質な補綴物や歯科医師の卓越した技術の評価を含みません。これらは良質な医療サービスを行なう基本的な要素です。評価されるべき良質な医療の価値とは、快適にいつまでも健康なお口が維持されることによってもたらされる質の高い生活です。
おいしいものがいつまでも食べられることはもとより、素敵な笑顔で笑えること、いつまでも美しくいられること、口臭で周囲の人に不快感を与えないこと、歯科治療での出費やそれに伴う時間のロスがなくなること、歯科治療による苦痛から開放されることなど、人の様々な情緒的側面を良質に維持することです。

歯科医療スタッフが受け取る効果
やりがいのある仕事とそれに伴う適切な報酬の獲得です。

歯科衛生士として学んできた事柄を遺憾なく患者に提供する事が出来ることは、歯科衛生士の誇りとなります。また、そのことにより、患者の口腔内で一定の効果が獲得でき、それにより患者が豊かな生活を送る事が出来るようになれば、患者からの感謝のこもった言葉とともに、その費用を受け取る事が出来ます。歯科衛生士がメンテナンスにおいて主体的に活躍すれば、そのことによる収益が発生します。このことは、歯科衛生士が受け取る報酬の原資となり、歯科衛生士自身が適切な報酬を受け取る経済的な背景にも繋がります。


歯科関連業者や支援者が受け取る効果
歯科医療界の健全な社会貢献に寄与していると言う誇りの獲得と、良質の支援を行なうことにより獲得できる正当な報酬です。

現在の歯科医療界は、医療機関そのものの収益性の悪化とそれに伴う利己的な歯科医療経営者の経費節減に伴う、収益性の悪化が問題となっています。しかし、彼らにはこの問題を抜本的に解決する手法はありませんが、予防型総合歯科医療が医療現場におけるスタンダードとなり、そのことによる業界自体の収益性が向上すれば、この歯科医療を支える方々にも正当な報酬が約束されることでしょう。

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2005.06.20