特定非営利活動法人 明日の歯科医療を創る会POS 歯科医療ネットワーク メールマガジン |
患者中心の歯科医療 |
【歯科医師が抱く不安への具体的な対処法】 | ||
歯科医療変革のキーワード | ||
患者さんの期待に添った医療〜患者さんの真の期待を知る〜 | ||
【社会的背景が影響する、患者における真の期待】 | ||
患者の期待は、どのような要素によって決定されるのでしょうか。今日まで医療行為の倫理的基盤として医療者が守ってきたパターナリズムを基盤とすると、担当の医療者が適切と考える診療に従い、なおかつ健康で病気がないという状態にしてもらうことが、患者さんに期待される医療の結果でした。しかし、これからは医療は患者さんのものであり、患者さんの真の期待に添った医療結果こそ尊重されるとするならばどうでしょう。その期待は多種多様であり、100人に対しては100種類の結果があらねばなりません。では、このような100人に対する100種類の医療結果はどのような要素により決定されるのでしょうか。 「病気−治療」という従来の医療モデルでは、身体的データに基づき病名が決定され、それに対して一定の根拠に基づいた医療行為が求められています。しかし、生活者である患者さんが口腔の問題を解決する為に医療機関を訪れるときには、個人個人における社会的要因と心理社会的な要因とを背景とした問題解決を求めてきていることを考慮しなければなりません。 歯科的疾患は、慢性疾患・生活習慣性疾患・個人のQOLに深く関わる疾患といった側面を持ち、身体的な情報にのみ配慮をしても、問題解決にならないことは容易に理解できます。 「健康−予防」というスタイルになったならば、より課題を未然防いだり、また快適な状況を維持するために努力したりするといった、患者さん自身のアドヒアランスに基づく健康を獲得する為の行動が必要な状況では、様々な要因に配慮しなければならないのです。 |
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