特定非営利活動法人 明日の歯科医療を創る会POS
歯科医療ネットワーク メールマガジン
患者中心の歯科医療
【歯科医師が抱く不安への具体的な対処法】 
予防型総合歯科医療
〜予防歯科の定義と患者さんが求める歯科医療〜
【患者からみた予防とは】
元来「予防」とはどのような意味を持つと患者さんにはとらえられているのでしょうか??医療は患者さんのものであり、患者中心で医療展開を行うのであれば、患者さんの視線に合わせた解り易さは重要な要素です。

「予防」を理解しようとした場合、患者さんには専門的知識がないため、一般的な意味から言葉に含まれる意図を推察すると考えられます。
そこで、国語辞典からその意味を検索してみますと、
予防とは「悪い事態を生じないように気をつけ、前もって防ぐ事」と記されています。
おそらく、このような意味を歯科医療にあてはめたイメージで、患者さんは予防歯科をとらえている事が推察されます。
歯科医療における患者さんから見たときの悪い事態とは、美味しく食事が出来ない、人前で笑えない、口臭がある、痛みがある、治療を受けなければならない、治療に時間がとられる、お金がかかる等といった問題です。

予防をするとは、このような事態が生じないようにする事といえます。
これらに意味するところを集約し専門的見地から具体化するならば、「自分の歯が悪くなることなく、生涯にわたって使い続けられるようにするという事」ということになります。
ですから「予防」を軸として、医療結果と歯科医院経営において良好な結果を期待するのであれば、このような
患者の目線からみた予防の概念を具体化していかなければならないのです。

さて、患者さんは「予防」に対してこのように理解しているにも関わらず、多くの歯科医師は経営的な側面から「予防」を考え、今までの「病気−治療」というビジネスモデルの中で考えてきました。
しかし、「予防」とは今までとは異なる「健康−予防」という概念の中で考えられなければならないものです。そして、患者さんの理解を考慮するならば、口の健康について悪い事態が生じないように医療者が支援する行為全体を指し、これを「予防」ととらえなければならず、この観点からビジネスモデルとそのためのシステムを考えなければなりません。そうすることにより、予防歯科はその意味がわかりやすくなり、患者さんはあなたの医院を選択しやすくなるのです。

特定非営利活動法人 明日の歯科医療を創る会POS
歯科医療ネットワーク  メールマガジン2006.10.12