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[ 2010/2/1 ] 現在の食を振り返る@  食はファッション
現在の食を振り返る@
 食はファッション

 「からだにいいから食べなさい」は親が子どもに使う定番の一言です。戦後の日本人のコンプレックスは西洋人との体格的な見劣りを克服することから出発しました。アメリカのテレビドラマから垣間見る西洋文化に漠然とした憧れを持ちました。それがチョコレートや、コーラ、ハンバーグなどの食文化への憧れにつながりました。ご飯からパンへ、乳製品や肉食への憧れです。憧れると美味しく感じるから不思議です。美味しさほどいい加減なものはありません。からだによいという情報は、偏っていることが多いのです。もっと買わせよう、もっと食べさせよう、という意図が見え隠れするからです。私たちの生活は、その思惑の中に組み込まれています。今一度『美味しい』という自分の味覚を鍛えなおさなくてはいけない時代なのでしょう。
 時代を代表するシェフは「嗜好はファッション」と断言します。味の好みは時代を映し出します。経済の歩みと深くかかわり、周期があり、まさにブームそのものです。いくら仕掛けてもブームにならないものはいくらでもあり、時代のニーズを読むことが必要といわれます。言葉を替えれば「味覚は社会に規定される」といえそうです。私たちはもう動物の野生的な味覚センサーを持つことはできないし、それを頼りにすることもできません。しかし社会的な合意ができれば、偏った味覚からの食の軌道修正は意外と簡単かもしれません。踊らされた味覚で、健康がどうなったのか、それを考え直す時代なのでしょう。振り子が振り切れて、もう一度見つめなおすときなのです。

『“食育”は歯科医療を変える』 クインテッセンス出版株式会社  丸森 英史 より
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