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[ 2009/8/10 ] 子供たちの体型が「肥満」と「やせ」に 〜平成17年国民健康・栄養調査から  食生活による子供の体型変化
厚生労働省が発表した2005年国民健康・栄養調査で、子供の肥満が増加する一方で、やせている子供も増えている傾向があると報告されました。
平均的な日本人の食事は、1960年ごろは炭水化物が75%以上で、脂質は12%未満でした。1980年ごろになると、日本の気候風土に適した米を中心に水産物、畜産物、野菜などのさまざまな食品から構成された栄養バランスに優れた「日本型食生活」が実現していたのです。栄養素の適正な配分は、エネルギー量の50~60%を炭水化物から、15~20%をたんぱく質から、20~25%を脂質から摂るのが適正とされています。しかし、現在では、脂質の過剰摂取、野菜の摂取不足など栄養の偏りがみられるようになってきたといわれています。厚生労働省の2005年調査によると、脂質摂取のエネルギー比は28%を超えています。結果的に、体型が「普通」の子供は12年前に比べ減り、「肥満」と「やせ気味」が増えています。
 子供の体型および生活習慣について、報告書では、
@ 体型の状況を年次推移では、男女ともに「普通」の割合が減少傾向
A 朝食を「子供だけで食べる」と回答した割合は増加傾向
B 夕食を19時以降に食べる子供の割合が増加傾向
と指摘しています。
 子供の生活サイクルが大人に合わせるように変化しています。「肥満」や「やせ」の原因は複合的で、簡単には絞り込めませんが、明らかに子供たちの生活環境は変化しているのです。
 平成18年度体力・運動能力調査報告書によれば、6歳から19歳の青少年では、50メートル走、立ち幅とび、ソフトボール投げなどの基礎的な運動能力や握力は、1980年代以降に下がり始め、90年代ごろとくに低下したことが示されています。ここ10年ほどは低下のスピードが緩やかになるか、低水準のまま推移しています。運動不足は肥満やU型糖尿病などの増加の原因になるのです。体力低下の背景として、全国に乗用車などの交通網が整備され、運動をしない生活習慣が定着したことが、とくに子供に影響していると考えられています。日本を含め世界的に、子供がテレビやテレビゲームに費やす時間が増え、自発的に運動する機会が減っています。それが糖尿病など生活習慣病の増加につながるのではと懸念されています。子供たちを取り巻く環境は世界的に激変しているのです。虫歯の多い子供たちにも共通する生活習慣がここにもみられるのです。問題が山積みですが、誰がどこで何をはじめたらいいのか考える必要がありそうです。
『“食育”は歯科医療を変える』クインテッセンス出版株式会社  丸森英史 より
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