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改善可能な生活習慣は,食習慣の改善です。生活習慣が病気の成り立ちと深く絡んでくるのが現代の病の特徴です。また生活の変化は,文明の進化と絡んできます。人類が求めてきた,豊かで安心できる社会が病を生んでいる可能性があるのです。生活のスタイルを振り返る必要があるのでしょう。 感染性疾患として世界的危機を招いているのがエイズウイルスや,鳥インフルエンザの脅威です。ともにグローバリゼーション,人口増加,都市化,そして消費社会の拡大が指摘されています。一地域の変化は瞬く間に世界規模に広がります。病もその中の一部なのです。虫歯や歯周病は砂糖の摂り過ぎや,喫煙,不十分な口腔衛生が影響を与えます。また非感染性疾患は,口腔にも影響を与え,歯周病と双方向的に影響を与えることが最近の研究で明らかになってきました。つまり虫歯や,歯周病を含む慢性疾患は共通のリスクファクターの上に成り立っているのです。
『“食育”は歯科医療を変える』クインテッセンス出版株式会社 丸森英史 より
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