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患者さんを包括的に理解するアセスメント
参考会話例


歯科衛生士に必要な能力患者さんを包括的に理解するアセスメント

アセスメントに当たって情報を得るために行われる
               歯科衛生士と患者さんとの会話例
⇒《会話例@ 社会的役割について》
⇒《会話例A 自分の口腔・オーラルセルフケアについて》 
⇒《解 説》
会話例@ 社会的役割について
患者さんの世界を知る質問法
(環境・社会的活動への影響について、この症状はあなたにどのような問題を引き起こしていますか?
「痛くて食事が出来ない」事によって、○○さんのご家族にとって、どのような問題や影響があるのでしょうか?
そうですね・・・・仕事にならなくってね。自分の齟齬とは体力勝負なところがあるから。食べて栄養を取らないと、仕事にならないんだ。気分的にもいらいらしちゃうし・・・。
共感的繰り返し

患者さんの世界を知る質問法
環境・社会的活動へのえいきょうについて
体力的に仕事にならない。気分的にもいらいらしちゃうんですね。

ご家族にとってはいかがですか?
皆に心配掛けちゃってね。「お父さん、どうしたの?」って、小さい子供にも気を使わせちゃって、労わってくれるんだよね。でもやっぱり父親はデンとして強い存在で居たいからね。妻からも、「大事な身体なんだから、早く治していらっしゃい」と言われたよ。痛いのには我慢強いんだけど、早く尚って元通りバリバリ仕事したいよ。
共感的要約・励まし 「お父さん、どうしたの?」「大事な身体なんだから・・・」と、お子さんや奥様も心配なさっているんですね。
それを支えに、尚って元通りの仕事できるように、これから見ていきましょうね。

では、もう少し○○さんの「痛み」について詳しく質問させてください。
⇒患者さん主体での訴えを受け止めた後、診断面接に移行していく

会話例A 自分の口腔、オーラルオーラルセルフケアについて
開いた質問 ご自身のお口のお手入れについて、お聞きしたいのですが。
新しい歯ブラシとか、練り歯磨きとかCMで見るとすぐ買ってみて試すんだよ。常時、4〜5種類は揃えているよ。歯槽膿漏に良いとか聴くと、まずは試してみるんだよ。
繰り返し 「歯槽膿漏に良い」と聴くと、すぐに試して見るんですね。
そうなんだよ。試してみなくちゃわからないからねぇ・・・・・・
繰り返し 試してみなくちゃ分からない、本当に良いなら・・・・・・と試すんですね。関心もってCMをご覧になっているんですね。
「歯槽膿漏」については、雑誌やテレビの情報番組で特集していると、欠かさず見ているよ。
開いた質問 特集は、欠かさず見ている。良いと聴くと、とにかく試してみる。
「歯槽膿漏」について気にしていらっしゃるんですね。どのような思いがあるのですか?
10代後半から「歯槽膿漏」と言われ、歯肉を切ったり、歯石を取ってもらっていたから。なんだか歯茎がいつも熱っぽい。
患者さんの「本質的な期待」を明確にするために質問をしている
患者さんの世界を知る質問法
○健康間について
○将来に渡りどうありたいですか?
10代後半から「歯槽膿漏」と言われ処置を受けたり、「歯茎が熱っぽい」自覚も感じるんですね。

ご自分の「歯槽膿漏」をなんとかしたいとなさるのは、どうありたいからなのですか?
いつまでも呆けずに痛いんだ。自分の歯で噛んでいると、脳に刺激が行くって言うじゃない。実母がもう高齢なんだけど、痴呆になってしまって……。母は若いころから総入歯で、、関係あるのかな。智がつながっているし、自分も歯槽膿漏だから、出来るだけ自分の歯は失いたくない。
共感的要約 「いつまでも呆けずにいたい。そのためにも出来るだけ自分の歯を失いたくない」のですね。

解 説
《会話例@》
「痛くて食事が出来ない」という状況がばりばり仕事をすることに大きく影響していることへの苛立ち、そして家族からはデンとして強い存在そんな父親であり続けたい自分自身への「本質的な期待」があるにも関わらず、子供までにも労わってもらっていることへの自己嫌悪が来院動機を賦活させるポイントであったことが理解できるのではないでしょうか。

《会話例A》
患者さんの歯槽膿漏に対する興味が何に由来するのかが理解できます。母の姿から「歯が失われ、総入歯になると脳に刺激が行かなくなり痴呆になる」と言う認識を持っていることが分かるでしょう。つまり、「いつまでも痴呆にならないこと」がこの方の「真のneed-本質的な期待」であることが分かります。

本質的な期待を理解した上で、専門家としてのガイダンス(例えば、歯を失うことなく使い続けるためには、用具に頼るのではなく、確実なオーラルセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアの両立が必要であることを指摘するなど)を行うとしたら、この患者さんは自発的にどのような行動を取るでしょうか?「いつまでも自分の歯で噛み続けることで、痴呆になりたくない」と思っている限り、その問題解決の方法に興味を持ち、別の行動を起こすのではないでしょうか?「本質的な期待」を確認しないまま、「歯ブラシはシンプルな物でかまいませんよ。塗っただけで歯周病が治る練り歯磨きなんでありません。」と頭ごなしに言うのではなく、「痴呆になりたくない、そのためにも歯を失いたくない、と言う期待をかなえるために、一緒にご自身の歯周病対策を見直してみませんか?」とお伝えしたならば、患者さんはこの問題をそのままに出来なくなるのではないでしょうか?患者さんの行動の原動力である新のneed-「本質的な期待」を明確にするような情報収集を心がけてみてください。

疾患・症状の背後にある患者特有の価値観

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