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患者さんを包括的に理解するアセスメント

歯科衛生士に必要な能力患者さんを包括的に理解するアセスメント

患者中心の歯科医療の展開においては、患者さんの「解決したい問題」を明らかにするため、まずは主訴やその他、気になることを患者さん主体に語ってもらうように促すことが大切です。つまり、自分の価値観(生きがい、こうありたい自己像)を基礎とした「真のneed−本質的な期待−」を唯一知りうる患者さんと、患者さんの「真のneed-本質的な期待-」を叶えるための医療行為が行える歯科医療者が協力し合うことです。
アセスメントとは
患者さんの問題解決のためには、まず対象となる患者さんを知り、その人がそのような援助を必要としているのかを知ることから始まります。アセスメントとは「査定」とも言われ、目標への到達を予想するための全人的、総合的な測定を意味します。
問診や視診などの診査を行って質問用紙や診査票の項目を埋めていく事ではなく、またより多くの情報を得ることに価値があるわけでもありません。あくまでも、対象者がどのような援助を必要としているのかを見出すために行われます。ただ病名や症状、所見、検査結果の正常・異常などを数多く収集し並べえても、問題はうまく整理・分類されません。挙げられた各問題は独立したものなのか、あるいは相互関係のあるものなのか、それぞれの関係を見出すことによって、問題はより理解し易くなります。
心 理 的 情 報
【アセスメント】
  • データの収集
  • データの分類・整理
  • データの分析
  • データの記録

【患者さんの世界を知る質問法】
参考会話例
患者さんの世界を知る質問法



患者さんを全人的に理解するために必要な情報と分類
問題と共に“解決の糸口”、“誰がどのように関わることが適切なのか”を見つけ出す情報を収集します。
情報収集の方法
アセスメントをする上でまずは情報を収集することが第一のステップです。アセスメントにおいて情報収集のための問診をする際に注意することは、患者さん主体で聴き進めて行き、訴えたい事柄、気になる事などを十分に受け止めた後に、詳細を確認する必要のある症状や経過などの診断面接に移行していくこと。
ケアプランニングに必要な情報
【身体的情報】
全身状態 全身疾患の状態(コントロールされているか)、常用している薬剤など
口腔内・外所見
診査、検査結果
@う蝕 A歯周疾患 B咬合&歯列 C医原性疾患
機能、器質的状態など
サリバテスト、唾液緩衝能(質、量、PH(安静時・刺激時))、耳下腺開口部位、口腔前庭の深さ、小帯位置、小帯付着状態、口腔周囲筋機能、舌苔、歯垢、歯石付着状態、その他
治療計画(案)
【社会的情報】
生活背景(家族歴、職業、生活リズムなど)、発達課題、社会的役割など
生活習慣 食生活(飲食回数、規則性、醗酵性多糖類の摂取頻度・量など)
嗜好(喫煙習慣など)
睡眠、休息、運動、口腔衛生など
疾患やCure・Careの患者の生活に対する影響
  • 患者の仕事(社会的役割)
  • 患者の家族内での役割
  • 患者の今後の生活
  • 治療が家計に及ぼす影響
  • 家族が患者の治療にどのような影響をうけるか
治療計画(案)
【心理的情報
  • 歯科治療における不安・恐怖
  • 自分の口腔に対するイメージ
  • 歯科医療、医療者(主治医、スタッフ)に対しての気持ちや期待
  • セルフケアに関しての気持ちや期待
アセスメントの活用
歯科衛生士が行うアセスメントの目的は、患者さんの状態を客観的に記録することではなく、その人が「自分らしい生き方をするためには、どのように口腔の健康を回復・維持・増進していくべきか」という、個別の価値観」に基づいた自己決定に役立てることにあります。口腔の健康に影響する問題行動(思考、生活習慣、口腔衛生状態など)のみに重点をおくのではなく、その人の持っている本質、今の状態を支えているプラスの側面にも視点を当てて顕在化することや、生涯の奥地の健康を守るための必要な健康行動をどのように促すか、いかに自己管理意識の向上に働きかけるかがポイントです。
そして、アセスメントにより「解決したい問題」のみならず、症状の背後にある「真のneed」が次第に明らかにされていくわけです。このように歯科衛生士が「真のneed」を理解して患者さんにアプローチすることができるようになるというのはアセスメントの活用結果に他なりません。また、患者さんは“病気”を自覚し来院した時点では、自分自身の「本質的な期待」についての無自覚な場合がほとんどです。
しかし、歯科衛生士との相互関係の中、患者さんの内面において次第に明確化されていきます。全人的な理解をしようとする姿勢の歯科衛生士との間に信頼関係が築かれ、この信頼関係の中で患者さんは安心して自分の気持ちや感情を吐露することが出来ると、自動的に患者さんは自分の問題に目をむけ自然に自己分析が進むのです。このようにアセスメントは患者自身が自らを「査定する」事にも活用することが出来ます。面接によって患者さん本人に「本質的な期待」が意識化されることや、歯周ポケット測定を行う際にあらかじめプロービング値や出血の意味についての知識を得た上で検査を受けることなどは、アセスメントを患者自身が自らを査定する作用が働き、健康獲得行動に対してモチベーションが向上するように活用されている例です。

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