事前準備  プログラム開始
患者の失った機能を回復するためのプログラム(歯科医師による治療)に先駆けて行なわれる原因除去プログラムは、歯科的疾患を予防管理していく上できわめて重要です。このプログラムを開始するに当たり、患者に対してはこの時間の持つ意義をしっかりと伝え、十分に理解を求めておく必要があります。この時間は、患者自身の個々の本質的期待を達成するための目標とどのように繋がっているのか、またその目標を持つ自分はどのような自分であるのかを歯科衛生士が患者の言葉を聴いて繰り返し、要約し、本人へ返しておくことも大切です。
このプログラム展開に当たり特に配慮すべき点は、従来の医療従事者の価値観に基づく指導がなされない点にあります。患者は歯科衛生士によるカウンセリングアプローチにより常に自らが認識した目標と、そのような行動を引き起こした隠れた気持ちや感情や動因に着目しつつ、患者自らが自分の目標に向うために原因除去プログラムの中から何を学び取るべきかを考えます。そして、考えるべき事柄に気づいた後、それを手に入れることを自らが自己決定するという形でこのプログラムが進展していきます。
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原因除去プログラム開始 |
【問題解決向けて下図の工程を繰り返し行います】 |
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初回から4回程度 |
導入、プログラムの目的、内容についての情報提供
- 患者さんの健康観の明確化、モチベーション確立の支援
- プラークコントロールの必要性の認識及び自己管理意識の確立の支援
- 適切なプラークコントロール方法の習得と習慣化支援
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患者の自発的な健康獲得行動の評価 |
2〜6回 |
PTCの実施 |
1回 |
歯周初期治療の評価、モチベーションの強化 |
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治療終了時の再チェック |
- 健康行動へのモチベーションの強化
- 患者の自発的な健康獲得習慣の確認
- 終了時のプラークコントロール
- 口腔内診査
- メンテナンスの必要性の情報提供
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【カウンセリング技法を使ったアプローチ例】 |
- 患者さんの健康観の明確化、モチベーション確立の支援
- プラークコントロールの必要性の認識及び事項管理意識の確立の支援
- 適切なプラークコントロール方法の習得と習慣化支援
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